この記事では、【仕事術】会議で質問できない人に実践してほしい4つのコツを紹介します。
仕事をしていると、複数人での打合せや会議を行う機会が必ずあります。
会議の在り方として、こんなフレーズを耳にすることはないでしょうか。
特に若手社員に対して、よく使われるフレーズではないかと思います。
とはいえ、質問することに対して苦手意識があったり、質問が浮かばないと悩む人も多いのではないでしょうか。
私も質問が苦手なタイプだったのですが、会議に向けた準備と心構えを少し変えてみたところ、今では質問が浮かばないことはほぼなくなり、自分がしたいタイミングで質問することもできるようになりました。
この記事の目次
会議で質問することの意義
質問のコツを紹介する前に、そもそも会議で質問することの意義を整理してみます。
会議で質問することには以下のメリットがあります。
・課題の穴(欠点)を見出し、参加者間で共有できる
・参加者が質問しやすい雰囲気が生じる
会議で質問することには、基本的にメリットしかないと私は思います。
上記のメリットは「質問の質(Quality)」という要素は度外視しています。
しかし、誰しもが最初から鋭い質問をできるわけではないので、いわゆる「的はずれな質問」であっても、本人の成長・会議の雰囲気づくりという観点では許容されるべきものと私は考えます。
よって、会議で質問することは意義のあるもので、無駄な質問はないのです。
会議で質問するための4つのコツ
会議で質問することに意義があるのは良いとして、たくさん人がいる中で質問するのはやはりハードルが高いものです。
同じ悩みを持っていた私がこれまで実践した行動・思考回路を紹介します。
会議内容を事前に頭に叩き込む
「会議で質問が浮かばない」
この悩みは私が最も苦労した部分でもあり、同じ考えを持つ方もいるかと思います。
実際に質問している人をイメージすると、あたかもその場で内容を理解し、その場で思いついたことを質問しているかのように見えませんか?
年次の高い経験豊富な人なら、このやり方でも通用するかもしれません。
しかし、特に若手社員など経験値が少ない方にとっては、そもそも会議についていくのに精一杯で、質問どころではないというパターンも多いと思います。
そこで、会議の内容は事前に頭にインプットしておくことをおすすめします。
・過去の知見やデータを用いる場合は、振り返り整理しておく
会議内容が頭に入っている状態であれば、質問を考えることに特化して頭を使うことができます。
経験値を積んでくると、会議内容の把握に時間を割く労力は徐々に削減されます。
なぜなら、専門性が深まれば重要な論点を見出す力がつくためです。
この作業に慣れ始めたら、次に紹介するコツが重要になります。
会議の前に質問は考えておく
会議内容の事前把握が済んだあとは、質問を事前に考えておくことをおすすめします。
たしかに、コツとして紹介するには、あまりに当たり前なことのように思われるかもしれませんが、質問が浮かばないのであれば、事前に準備すればよいというシンプルな考えです。
会議のその場で質問を思いつくというのは、それなり高度な思考力が必要です。最初は無理せず、事前に質問を考えて会議で発言することが重要です。
質問を作るときのポイントとして、いくつか例を示します。
・情報やデータを良く考察して矛盾点、疑問点を探す
・観点をずらしたときの見解を求める
最初は「言葉や表現の意味を問う」ようなシンプルな質問でも良いと思います。
質問することに徐々に慣れてきたら、内容を深堀りするような質問を積み上げていくのが理想と思います。
質問の切り口は様々ありますが、基本的には次に紹介するコツを意識することで、良質な質問を生み出すことができます。
全ての情報を懐疑的視点で考える
質問を作るときの最大のポイントは、「全ての情報を懐疑的に見る」ことです。
つまり、会議で出てきた情報やデータに対して「本当にそうなのか?」という観点を常に持つということです。
この姿勢を貫くことで、疑問点、矛盾点を能動的に探すことが可能です。
情報をただ読んだり、聞き流すだけでいるとどうしても、「へーそうなんだ」で終わってしまうことが多いです。
悪く言うと、「粗探し」と表現できてしまうかもしれません。
嫌味ったらしく粗探しするのは考えものですが、論理の穴・欠点を指摘するのは重要なことなので、懐疑的に見る姿勢をもつことはおすすめのコツです。
「良い質問」をしようと思わない
最後に、質問をするうえでの心構えのコツを紹介します。
会議で良く質問する人を観察すると、「鋭くて良い質問しているな」と思いませんか?
そして、次のように考えた経験はないでしょうか。
もちろん、鋭くて良い質問ができることに越したことはないですが、そのレベルまで到達するには経験値が必要です。
この感情にとらわれてしまうと、質問することに対するハードルがどんどんあがってしまい、結果として質問ができなくなってしまいます。
そこで、「良い質問をする必要がそもそもない」という心構えをおすすめします。
質問することの意義は前述の通りで、「質問の質(Quality)」を度外視した場合でも得られるメリットはたくさんあります。
最初のうちは、質問の良し悪しを考える必要性がそもそもないのです。
それでもやはり、「人の目が気になるし質問するのは恥ずかしい」という場合は、少人数での打ち合わせで質問してみるところから始めてはいかがでしょうか。
大事なのは、質問することのハードルをいかに低くするか、ということです。
日本人は質問しない人種?
「日本人はなぜ質問しないのか?」
このトピックを検索エンジンで調べてみると、相当数の情報がヒットします。
それほど、同じような疑問を持つ人が多いということだと思います。
個人的に共感できたQ&Aがあったのでリンクしておきます。
日本人は人前で質問するのを恥ずかしがる人が多いようですが、それはなぜでしょうか?
日本人の民族性(奥手な人が多い、個よりも集団意識が強い等)や教育体制に問題があるのではないかという意見が見受けられます。
私の職場でも海外赴任を経験した人がいますが、会議での参加者のスタンスは日本とは明確に異なるようです。
海外の場合は、質問の絶対数が段違いに多く、個々人が疑問に感じた部分はくまなく質問しているとのことでした。
質問することには基本的にメリットしかないと考えますので、日本人特有の「質問をあまりしないスタンス」はやはり改善する必要があると感じます。
最も影響が大きそうなのは、子供の教育体制でしょうか。
振り返ってみても、受動的な授業・講義がほとんどであり、自分の意見を発したり、ディスカッションする機会はほぼなかったように思います。
「質問することにハードルがある」という根底意識を完全に変えるためには、幼少期から意識の仕方を変えていくしかないのではないかと個人的には思います。